踊り、唄い、言葉でも踊り

さそうすなお


 

この日の稽古メニューは

『みかん』
『ララ』

どちらも2011年の綱島温泉東京園でのダンス☆ショー公演の演目に入っていた。私も出演者だった。

 

『みかん』はこの他の公演でも踊られたのかどうか、私は知らない。『ララ』については、昔(80年代?)から何度も何度もいろんなダンサーが踊ってきたレパートリーだと聞いている。

 

頼りない記憶でも、みんなで身体を動かしていくうちに、少しずつ思い出されてくる。

 


 

『みかん』の中では、「コーラス隊」という一群が存在し、「♪み~かん~のは~なが~ さぁいて~いる~・・・」と踊りながら唄うパートがある。すっかり忘れていたけど私もその一員だったようだ。

 

歌もダンス。手拍子もダンス。「さぁいくよ」と息を吸い込んでモクモクと膨らむ気配、そういうものもダンス。そうだった。そうだったよね。

 

振り起こし作業の最初は、霧の向こう側にあっておぼろげにしか見えないけど、少しずつ少しずつ、踊りの輪郭や質感が蘇ってくる。そしてたまに、美香さんの声が聞こえてくる。思い出すことで、美香さんに会ってる。それぞれが受け取ったものを、もう一度手に取って皆で眺め返している感覚がある。

 


 

『ララ』はやっぱり難しい。

 

ダンス技巧が散りばめられた振りだけど、この踊りで重要なのはそこじゃない。「肉屋の店先に吊るされている肉がボトボトと落ちるように」突然倒れ、そしてまた平然と踊りに戻る。

 

今ではこういうダンスも珍しくないのかもしれないけど、当時よくこんな振りを考えたものだなあと、2つの質の違う身体を自在に行き来するというシンプルなことに何度でも魅了されてしまう。魅了されてるだけではしょうがないので、この魅力を体現出来るよう頑張ります!

 


 

その温泉ダンス☆ショーの際、「ダンサーズ新聞 第2号」というのを作ったのだった。編集に携わった記憶が懐かしい。創刊号は2005年で、その頃私はまだ美香さんの事を知らなかった。

 

 

〈ダンサーズからあなたへ〉

「なんてお節介なタイトル~!」って、美香さんが笑ってたような気がする。
見返りなど一切期待せず惜しみない愛を、いつだって全方位に振りまいていた美香さんだったのだ。

 


踊り、唄い、言葉でも踊り」への2件のフィードバック

  1. ダンサーズのみなさんは、美香さんから言葉の選び方も学んでるな、と、ある種の感動を覚えます。新聞が愉しみです。

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