神戸 lonely woman ② ~即興と振り付けは等価である

平松み紀


 

なぜ、神戸lonely womanが特筆すべき「伝説」となったのか。

 

彼らは過去のlonely womanのDVDを鑑賞したばかりに完全な勘違いをする。

 

lonely womanは変人たちの宴だ。美香さんがどこで出会いどうやって声をかけたのか、有象無双の集まりだ。裸になるもの、奇声を発するもの、同じ動きをひたすら続けているもの、物を持って佇むもの、大きなオブジェを登場させるもの、などなどなど。ここ何年かはチカちゃんが選んだ人たちが美香さんを大変喜ばせている。チカちゃんへの信頼は厚い。

 

神戸のメンバーはダンサーであった。

 

振付家の意図を作品から読み取ろうと必死に眠気と闘いながら鑑賞した「恐怖の2時間」だったであろう。推測する。
その後、美香さんが用意したリハーサルのお題は[おせんべを食べる]だったらしい。うふふ、やりたかったなー。

 

リハーサルで初めてみる神戸lonely womanはひとりごとみたい。タイトルから意味を見出したのか?ひとりごとみたいで何を言っているのかわからない。何をしているのかわからない。意志なく立っているから。

 

lonely womanはね、それぞれの点から拡がる「トリオ」なんだぞ、だから、自分の部屋から出てきなさ~い、と声を掛けたくなった。わたしは自分が舞台に立てることがただただただただ嬉しくて、隣のしげやんがズボンを降ろしたことさえも気付かなかった…。トリオなのに。うふふ…

 

 

迷走中の彼らと車座になって告白タイム。

 

今の自分を今までの自分を話す時間。

 

これぞlonely womanだよね~。立つことと話すことは一緒だよね~。泣いてました、悔しがっていました、途方にくれていました。今まで美香さんと信頼関係を築いてきたダンサーは特に特に不甲斐ないと悔しがり、美香さんから叱咤激励を受けていたね。でも化けるみんなを美香さんは既にそのときわかっていたのかもしれない。

 

 

本番に出演するのは12名。でも、選ばれなかった9名もlonely womanを本番さながらやりましょう。すると、照明のあさこさんが仕込んでくれました。

 

衣装とメイクもばっちり。
さて、時間。

 

正面を向いた彼らの顔は清々しく、目が正常な位置にある。泳いでいない。

 

選ばれなかった悔しさは計り知れないが美香さんのダンスを受けとった証がしっかり立っていた。あとは、もう、身体のキレるテクニシャンたち。自分の身体をこれでもか、これでもか、と魅せつけ、点から大輪を咲かせた。すごかった。突き抜けた。爆発した。やり尽くした。

 

そして、それは、31日に立つlonely womanにプレッシャーだけを残した。

 

 

この後の美香さんの嬉しそうな顔ったらありませんでした!美しかったよー、見事だったよー、泣けたよ、と大絶賛。

 

そして

「即興と振り付けは等価である」

私たちに深い言葉を残してくれました。

 

31日のlonely womanは川山洋くんが初参加の瑞々しい言葉を並べ、ブログに書いてくれました。是非読んでくださいませ。立派な12名でした。神戸に来てよかった。そして美香さんがこの公演に立ち会えて本当に本当によかった。

 

神戸lonely womanが特筆すべきは”プロセス”である。即興なのに”プロセス”がある。成長がある。

 

神戸ではダンサーがlonely womanに対峙した。その密なる作業が「即興と振り付けは等価である」という美香さんの深い言葉を引き出した。美香さんはいつでもクリエーションで幸せを生む。

 

ありがとう、美香さん。

 

 


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