揃うって、なに? ~「ボレロ」について~

平松み紀


 

綱島の2階から栄子先生が降りてきて
(あの階段の音が恐怖だったなぁ)

 

「揃ってないね」

「いいんだよ、これで!!」

 

栄子先生と美香さんの会話。
美香さん、キレ気味。
妻木さんと戸部さんと私は沈黙。

 

「ボレロ」リハーサルでのひとコマ。

 

足の運びは正確に、でも上半身は自由。
妻木さんは動きが派手。身長も高い。
戸部さんは職人。足が強い。
私は美香さんのコピー。

 

このメンバーでのユニゾン。
栄子先生のご意見に納得。

 

美香さんは妻木さんに足の動きのつながりをしつこく助言。
簡単に床から足をあげると「あっっ!!」とか「ん??」とか「だめ…」とか妻木さんの動きをピシャリと止めた。

 

戸部さんには1センチ足を遠くに出すことを要求。上半身が崩れ強度が増し「戸部ボレロ」完成。

 

私は「ひらまっちゃん、見えない」とよくいわれた。「それだと動きが見えない」=足りない、と理解して必死に動いた。

 

ユニゾン完成までの美香さんの道のり。
ダンサーが動きに合わせて小さくまとまることを拒否。振りが道具となるように
個人を磨く言葉を掛ける。

 

 

一昨年の夏、「この島にうまれたひと」のリハーサル。
「この振りはこうやってまわるといいよ」と伝えた私に「それはいいよ」と美香さんピシャリ。

 

わたしはその時に「やりやすいやり方」を伝えていた。大きなお世話だ。
やりづらいところをギスギスと力技で推し進めたり壊れていくところに味がでる。わたしはダンサーを変えてしまうところだった。あぶない、あぶない。

 

 

今、綱島の稽古場で、現ダンサーズが美香さんの言葉を思い出しながら奮闘している。
再演する作品数に驚く。
全てを表に出してやろう、という意気込みが伝わってくる。

 

美香さんの言葉を共通認識としたり、今の自分と葛藤したり、意見の食い違いがあったとしても、この時間がダンスをつくっているんだな~と当時と変わらない稽古場を想像する。

 

 

追伸:
「ボレロ」ゲネプロでは、栄子先生の「面白かったわ」をいただきました!!

 


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