栄子先生がケラケラ笑ってた

山賀ざくろ


 

恩田香さんのお誘いでスタジオクロちゃんでの「一人に一曲」に参加させていただいたのはもう10年以上前のことではないでしょうか。そのときに初めて黒沢美香さんとお話させていただきました。

 

その後、手塚夏子さん企画の「道場破り」で美香さんとごいっしょさせていただく機会がありました。2008年の道場破りの抜粋映像が以下で見られます。

 

 

 

 

舞台写真は2011年に浅草の今はなきアサヒ・アートスクエアですみだ川アートプロジェクト2011参加プログラムとして上演された作品『沙羅等ー黒沢美香さんと共に』です。

 

撮影:鎌田幹子

 

狂歌師として名をはせた大田南畝〈Ota Nanpo〉をお手本に、隅田川あたりで遊ぼうじゃないかという「江戸を遊ぶ」数々の企画のひとつとしてダンス公演をさせていただきました。

 

コンポラダンス界のゴッドマザーとして泣く子もだまる黒沢美香女史とのデュオ作品です。

 

美香さんとは2008年と2009年の「手塚夏子企画/道場破り」でごいっしょさせていただき、短いデュオを踊るなど、お互いのダンスの手法を交換する機会がありました。

 

そのときから機会があればちゃんとしたデュオ作品をやってみたいとわたしは勝手に思っていたのでした。

 

タイトルの沙羅等(しゃらら)は沙羅双樹の花にちなんで付けました。

 

朝に白い花を咲かせ、夕べには散ってしまう。その散り方は、花びらを散らさず、花がポトンと地面に落ちるのだとか。はかなくも潔い散り方は二度とない一瞬を踊るダンスのようです。

 

美香さんとわたしは着物姿で会場内に設置された江戸時代を模した三つのお座敷を行き来し、お互いを感じながら一瞬一瞬を、時に繊細に時に大胆に舞い踊りました。

 

ふたりが直接触れ合うことはありませんでしたが、「強烈な接触が、関わり合いがそこにはあった」「小津安二郎の映画を観ているようだった」とのご感想もいただきました。

 

この公演のレビューを木村覚さんが書いてくださってます。
http://artscape.jp/report/review/10006975_1735.html

 

この作品の稽古をスタジオクロちゃんで何度かやりましたが、美香さんのお母さまがその様子を見ていたときがあって、わたしが着ていた浴衣が薄手の白い布地だったので、スタジオに入ってくる自然光で足の付け根から下のシルエットが丸見えだったらしく、そのわたしのスケスケの足と浴衣からのぞく素足がやたら白く見えたようで、お母さまはずっとケラケラ笑っていたのを覚えています。

 

昨年美香さんが亡くなられたときに追悼の意を込めて自分のブログに「黒沢美香さんの名づけ親は石井漠だった」と題した文章を載せました。

http://yamagazakuro.hatenablog.com/entry/2016/12/06/120130

 

 


『一人に一曲』公演詳細

一人に一曲

 

 


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