12日「一人に一曲」ご来場ありがとうございました!

南呼子


 

朝はちょっと寒かったけど9時前に来て会館が開くのを待った。

お天気も良く、満席!!最高の滑り出し。

 

 

まず会場作りは出演者が中心に椅子の位置、アクティングエリアを決めていく。

「ここに椅子を置かない方がいい」

「この台をここに置いたら」

「椅子は交互におかないと見にくいよ」

「今、座席の数は?」

「何回かぞえても違う(笑)」

などなど。

 

 

会場時間はあっという間にくる。

どきどき。

「開場します!」

さあ、お客さんも入った。スタート。

 

 

遅れ客を待つのにドアの外にすわる。

階段下で「黒沢さんの‥‥」と声がしたので降りていく。

女の方が手押し車に寄りかかている。

まずい。立ち見しかない‥‥。

 

 

「黒沢美香追悼公演ですか?」

「そう!黒沢さんの」

といって手押し車のカバンからチラシをみせる。

 

 

「あの、本日満席で立ち見になってしまいますけど‥‥」

「ああ。立ち見は無理。お父さんとお母さんはいらしてる?休憩の時に呼んでくださる?」

「‥‥あの‥‥。黒沢輝夫先生も下田栄子先生も亡くなってます。」

 

絶句。

 

「‥‥知らなかった。‥‥そうなの‥‥美香さんとはね益富温泉にもね一緒にいったのよ。あなたも来たでしょ?」

「あ、いえ、たぶん他のメンバーだと思いますけど‥‥よく行ってましたよね。」

「インドに行く前にもね、生きて帰ってこられないかもしれないからって会いに来たの‥‥あれが最後に会ったんだわ‥‥。」

 

菓子折りが入った紙袋をカバンから出して

 

「これもって」

「あ、はい」

「これね。みんなで食べて。ここのお菓子おいしいのよ。知ってるでしょ。」

「あの、私はよく知らないですけど美香さんはおいしいものよく知っていましたね。」

「そうよ。でね。これ。」

 

紙袋から小ぶりなタッパと保冷剤が入ったビニール袋をみせて

 

「花豆を煮たの。美香さんがあなた花豆煮るのうまいからあなたやってって‥‥好きだったのよ‥‥花豆‥‥。お供えしてくれる?」

「あ、はい。あの、18日も25日も公演ありますけど。」

「だめなの。主人が具合が悪くて昼間しか来れない‥‥。日吉に住んでてここならタクシーで来れるって来たの。」

「はあ」

「私○○って言います。」

 

名刺をいただく。私はその名刺を紙袋に入れて、出口の方に身体を向けた。

 

「お稽古はどうされてるの?」

「あ、稽古場は弟さんが管理してくださっていて稽古してます。」

「それはよかったわ‥‥続けてね。」

「え。あ、はい‥‥。」

 

会館ドアまで送って閉めた。紙袋を楽屋に置いて会場に戻る。

 

 

公演が終われば後はかたづけ。

ホールのカギを返して打ち上げに向かう。

でも終わらない。

これが始まり。どんどん開いていく。

さあ、次は18日(土)「ロンリーウーマン」。

同じ会場。

どんどん濃くなる。

 

 


『一人に一曲』公演詳細

一人に一曲

 

 


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